陶磁器の金継ぎ

金継ぎ修理サービスのご案内

サービス内容

本漆を使った伝統的な金継ぎで、大切な器をお直しいたします。

修理サービスの流れ

  1. 事前に現物を拝見します。
  2. 費用と納期のお見積もりを提出します。
  3. お預かりして作業します。(納期1~6ヶ月程度)

注意事項:仕上げが4種類(金・銀・プラチナ・漆)あります。また、修理箇所の面積や、ピース数、材料費の変動などによって作業費やお渡し価格が変わります。事前にご相談の上でお見積もりを提示します。

『金継ぎ』について

きんつぎ。

「きんつぎ」という言葉を耳にしたことはありませんか?
『金継ぎ』とは、主に陶磁器の器を漆工芸の技術を使って修理することです。仕上げに金粉で化粧をすることが多いために金色のイメージが強く、こう呼ばれています。また、『金繕い』とも呼ばれます。
実際は、仕上げにはさまざまな方法があり、多彩な色の金属粉や螺鈿、卵の殻を使って装飾的に仕上げることもあります。バラエティ豊かな仕上げには、漆工芸の技が活かされているのです。

『金継ぎ』と修復との違い

金継ぎは陶磁器の修理の方法の一つですが、修復とは少し違います。
修復はなるべく元の状態に戻すことを指し、どこを修理したかが分からない状態を目指します。金継ぎは、あえて修理跡を見せます。傷跡を隠さず、新たな個性ととらえ、目立たせて新しい景色として鑑賞を楽しめる仕上がりを目指します。
古くから伝わる『名器』と呼ばれるものに、金継ぎが施されているものが数多くあります。風格漂う姿は、その器の歴史を物語り、継承してきた人たちの強い意志を感じられます。

仕上げのバラエティ

陶磁器の『金継ぎ』と言えばもちろん「金」が印象的ですが、それ以外の表現も幅広くあります。
普段使いの器なら、あえて金粉の装飾を施さず、漆の色をそのままに仕上げるのもよいでしょう。また、器と同じ色を使ってさりげない見せ方をすることもできますし、反対にアクセントになる色を使って目立たせるのも面白いです。何色か合わせてマーブル模様にすると、かなり個性的な器に変身します。

日々の生活の中に、『金継ぎ』

大切にしていた器が傷ついたり、壊れたりすると悲しいものです。思わず、自分や誰かを責めたくなることもあるでしょう。

そんな時、「修理ができる!」と思うと、少し心が穏やかになります。

器にとっても、捨てられてしまうきっかけが、運命的な“再生のチャンス”に変わります。

金継ぎの手順

器の状態や仕上げの方法等により、工程および工期が変わります。
以下に例をご紹介します。

ひびだけの場合

  1. ひびの状態を確認
  2. 仕上げのご希望についてヒアリング
  3. 洗浄。水洗い・アルコールでの脱脂
  4. ひびに生漆を染み込ませる
  5. ひびの上に精製漆で描く。凹みが無くなるまで塗り重ねる
  6. 表面を整え、絵漆もしくは呂色漆でひびの上に描く
  7. 半乾きのタイミングで金属粉を蒔き付ける
  8. 充分に乾燥させる。仕上げによっては生漆を擦り込む

欠けがある場合

  1. 破損の状態を確認
  2. 仕上げのご希望についてヒアリング
  3. 洗浄。水洗い・アルコールでの脱脂
  4. 欠損部分の補修。漆に砥粉や木の粉を混ぜた充填材で充填
  5. 充填材の整形、表面処理を行う
  6. 生漆で固める
  7. 精製漆を塗って、表面を整える
  8. 絵漆や呂色漆で損傷部分を塗る
  9. 半乾きのタイミングで金属粉を蒔き付ける
  10. 充分に乾燥させる。仕上げによっては生漆を擦り込む
La Laque KYOTO

La Laque KYOTO