道具の話  木賊、鯛の歯、鳥の羽

漆芸に関わっていると、漆の職人達は道具としてに様々な素材を工夫して作って・使ってきたんだなぁと思うことがあります。
木賊、鯛の歯、鳥の羽…
より使い易い新しい素材が開発されて、忘れ去られた物もあるかと思いますが、なんのかんので今でも使われている物もあります。

木賊

木賊(トクサ)はスギナの親分のような、竹のように節のある植物です。
和風の庭に植えられているのを見たことあるかもしれません。
これを乾燥させて研ぎ材として使います。
丸いままでも、開いて平らに干してもいいです。みずみずしい濃い緑色が乾くと少し白っぽくなります。
草の茎ながら研ぐ力はなかなかで、爪やすりにも使えます。

漆の作業は塗る時間より、研ぐ時間が圧倒的に長いのです。
なので、研ぎ材や研磨剤は各工程に適した物を使うと効率や仕上がりが断然違ってきます。

私は木賊をサビ(砥粉と生漆で作った充填剤)を器の形に大まかに成形する時に使います。
研ぐ力はありながら、器の表面を傷付けにくい頃合いの硬さです。
栽培に挑戦してみましたが、鉛筆程度の太さの苗を植えたつもりが、なぜか鉛筆の芯ほどの太さにしかならず、断念。残念。
今は花屋さんで必要な時に買っています。